説教する人の心理とは
社会人になると、説教する人が意外と多いことが分かります。立場的にはやはり上司から部下へという形が多いです。あとは友人関係。特に恋愛関係の相談を友人にすると
「うーん分かるんだけど、あんた自分が本当に大切なもの分かってる?」
などとしたり顔で説教じみたことを言われた人もいるのではないでしょうか。
そういった人たちの心理とはどういったものなのでしょう。なぜ、恥ずかし気もなく、自分の意見を「120%正しい」ものとして相手に押しつけてくるのでしょうか。
厚顔無恥なその素顔を検証してみます。
説教する人の性格は
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まず、「頑固」であることが圧倒的に多いです。自分だけのルール「マイルール」の遵守を徹底しています。そして、周りにも自分よりもさらに徹底した遵守を求めます。「さらに」というのがポイントです。そのため他人が自分のルールと違うことをしていると「何でそんなことしてんの?意味ないじゃん」と自分の考えを押しつけてくるのです。
さらにプライドも高いです。説教の途中に説教されている側が
「いや、それってあなたの考えですよね?ソースあります?」
などと言うと説教をする人は直ぐに顔が真っ赤になり、マジでそのまま大気圏まで飛んでいくんじゃないかと思うぐらい頭が沸騰するのです。
そして、これが最もやっかいな思考なのですが「貴方のためにお世話をしてあげている」という感覚が非常に強いです。
説教する人は「これは良いことだ」という信念を持って教えているのですが、相手からすると
「メンドクセ」
という五文字の言葉で済むのです。古くから伝わる言葉で「余計なお世話」なのです。
しかも、ただお世話をするだけならいいのですが、そのお世話(説教)に対して「感謝してもらいたい」、いや「感謝して当然だ」とも思っているので厄介なのです。
説教するのはいいのですが、その後の相手の反応までも気になる人が多いです。相手にも120%の理解と、「説教してくれてありがとう」という言葉を心の底から待っているのです。
そして「分かってくれたらいいんだよ。次からは気を付けて」と言いたくて仕方ないのです
説教する人への対処法
説教する人が友人の場合ならまだ言い返せる空気があります。それこそ友人同士なので
「いやいや、それは違うわ!」
と言うことも出来るのですが、会社の上司である場合はどうでしょうか。なかなか言い返せないですよね。
特に、尊敬していない上司から言われると
「お前には言われたくない。絶対に」
と説教の内容が一切入ってこないのです。
例えば、女性が仕事の失敗(結構大きい)をして、皆から嫌われている上司が説教をするという場合。
説教をする上司の対応。
皆がいる前で、急にそれっぽく
「おい、○○くん!ちょっとこっちに来て、話があるから」
と言い出します。この時に、周りにいる同僚たちも「あぁあのことか」という何となくの察しはつきます。
そして、10分ぐらい経ち2人が席へ戻ってきます。その時には「両方とも」かなりイライラしている様子です。
後日、この説教された女性が言うには
「あいつ個室に呼んでそれっぽい空気作って、意味不明なこと言ってた。ガチでキモい」
と言うのです。まるで聞いていません。
女性の場合はこの辺りのことはかなりセンシティブになります。何というか、嫌いな上司に「たとえ正論」を言われても、「うっせぇボケ」と一蹴します。正しい正しくないという問題ではありません。

上司のほうも「説教したのに全然わかってない!」と怒り心頭です。
説教が好きな上司というのは「見栄」が異常に強いです。なので、その場の空気を読むなんてことはしません。自分の考えだけを言ってくるのです。
しかも、この対処の難しいところは「相手を論破することに意味がない」ということです。
今の風潮として、討論番組が多いので「論破するのは良いこと」みたいな風潮がありますが、会社では上司に正論の論破というのはあまりしないほうが良いです。なぜなら、これからもずっと一緒に仕事をしていかなければいけません。
討論が終わって「ほなサイナラ」とはできないのです。
権限は上司のほうが当然あるので、変に目を付けられたら大変です。出世への道が閉ざされてしまいます。
よく雑誌などに、「反対意見も聞きながらダイバーシティな発想を持って柔軟に対応するのが好ましい」と書かれていますが、それはあまりにも綺麗ごと過ぎます。誰でも、「ムカツクものはムカツク」のです。上司も人間なので、自分の言うことを聞く部下のほうが良いに決まっています。いちいち反対意見を言われるのはしんどいのです。
なので、「早く説教を終わらせる」ことに気持ちを持っていきましょう。こちらが反省さえすれば良いのです、いやもっと言えば、反省したフリさえすれば良いのです。
相手の怒っているポイント、または「こちら側に伝えたいであろうポイント」を推理して、
「分かりました、以後気を付けます」とペロッと舌を出してさっさと終わらせましょう。
弁解や言い訳をしたくなる気持ちも分かります。しかし、それを言ったとしても相手は「聞いていない」のです。もう相手を説き伏せようとしてスイッチが入っているので、こちらの言葉は「言葉として脳に入っている」だけで、その意味までくみ取ることを期待してはいけません。
しかも、説教する人というのは「些細なこと」を大きな問題にする場合が多いです。その人にとっては「重箱の隅」の問題こそが大問題なのです。まあ、そういった枝葉の部分は諦めて「素直に謝るフリをする」か「相手の考えを受け入れる」姿勢が大切です。
飲み会などで説教する上司
これも多いですよね。飲み会でも仕事の話をする上司。普通に仕事の話をするだけならいいのですが、説教臭くなる人。実はコレ、上司の立場からすると、
「よし、ちょっと良いこと言ってやるか」と肩をグルングルンに回している状態なのです。エンジンをふかしまくっている状態です。さらに「若い部下と共通の話題がない」ということもあります。10歳や20歳も離れた部下と単純に話をすることがないのです。特に20歳も年が離れると、確実に話は合いません。
仕事以外の話をしようにも、現在は「プライベートと仕事は分ける」という風潮なため
「おい!最近コッチ(小指を立てる)のほうはどうなんだ?えぇ?」などと部下に言えないのです。恐らく、誰しも本当は気になるはずです。あいつ、彼氏(彼女)いるんかな?ということは。しかし、その手の話はセクハラになりかねません。なので、話す内容が自然と仕事の話になり、結局は「説教臭く」なってしまいがちです。
長々と説教する人というのは、「自分の考え以外はすべてナシ」という人が多いため、真剣に反論すると本当に疲れます。なので、相手が何を言いたいかポイントをつかみ、それを先回りして「こういうことですね?」と言えば意外と直ぐに説教は終わります。
また、年齢を重ねると「自分の考え方」というものが固まっているので、おじさんやおばさんの説教はある程度諦めるしかないのかもしれません。