上司は残念ながら選べない
有名な話でいうと、あのイチローも仰木監督に出会うまでは「振り子打法とかふざけすぎ」という理由で2軍生活を送っていました。
しかしそのイチローもイチローで、監督から注意されても全く振り子打法を辞めなかったといいます。しかしその後、上司が仰木監督に代わると、才能を見出されて一気に能力を生かすことができました。
世界最高レベルの能力があったイチローですら、上司がダメだとオリックスの2軍選手。これは大きな事実。そして、世の中には「オリックスの2軍だったころのイチローと同じように」くすぶっている人もいます。
上司というのは、本当に運としか言いようがありません。自分から上司は絶対に選べません。親と一緒ですよね。しかし、どんなに上司が残念でも、
「絶対ムリやん、一生出世できへんわ…」
とあきらめてはいけません。周りに一人ぐらいはいますよね、嫌な上司なのにうまくやっている同僚が。
嘆いている暇はありません。自分もそっち側の人間に入る努力をサラリーマンならするべきです。一匹狼で勝てるほど社会は甘くありません。飲み会に自分だけ呼ばれなかったとしても、「飲み会なんていらない、全然気にしないよ」という人は、一匹狼でもやっていけます。
ただ人間とは「そんなに強くない生き物」です。
今回は、会社で上司に対する振る舞い、特に若い方の上司に対する接し方、最終的には、いわゆる嫌いな上司をコントロールすることを目的としています。
ただ単に「あの上司嫌いやわぁ」とぼんやりしているヒマはありません。
自分にとっての嫌な上司とは
人によってそれぞれ違ってきますよね。
自分は何もしないで、ただ威張って突っ立ってるだけのクズや自分の責任を部下に押し付けたり、そもそも能力が信じられないぐらい低い、など理由は様々です。
しかし、おそらく大きな問題となっているのは「自分に対して好意的ではない」ということです。要は「嫌われている」と。
威張ってても、能力がなくても、上司が自分に対して好意的ならば「全く気にならない」ものです。同僚が「あの上司マジでナイわー」などと文句を言っていても「まあ、確かにあの人はクセがあるよね」とさらっと流せるようになります。
なぜなら自分には好意的だから。
苦手だと感じる上司ほど話すしかない
嫌いな上司ほどとにかくコミュニケーションを取るしかありません。子供ではないので、ある程度の妥協が必要。いつまでもママに頼ってはいけません。ママも忙しいのです。
「話すこともできないぐらいイヤな上司がいる」というのは周りから見ても、印象は良くありません。「仕事なんだから、最低限のことはしろよ」と周りの人から思われても仕方ありません。
大人とは妥協をするものです。
つまり、喋ることもできないほど嫌いな上司は作るべきではないです。これは出世を目指しているのなら、なおさら必須のことです。まんべんなく、誰とでもそれなりに上手くやっていく。
なぜなら、ある地位より上に行こうとすると、本人がバリバリ仕事ができる、というより管理能力が重要だからです。上司とは「自分より優秀ではなく、それなりに仕事をこなしてくれる」部下を求めているのです。
自分が選んだ部下が、「自分より優秀で売り上げの記録をどんどん更新していく」となると、前任者の仕事の能力が問われます。上司としては、それは避けたいと考えてます。
また「自分の言うことを聞く部下を出世させたい」と上司は考えています。そうしたほうが後々、自分の仕事がスムーズにいくにに加えて、「派閥を作ることができる」からです。
ただ、こういったことは大多数の人も、当たり前のように分かっていますよね。それでもムカつく上司がいるときはどうするか?
コミュニケーション。
はるか昔から言われていることですが、本当にこれしかありません。
ムカつく奴ほど喋っておく。
嫌いな上司が興味を持っていることだけを話しておけばいいのです。クセが強い人が上司の場合、「同じ失敗をしても何故か贔屓にしている部下だけは怒らない」といったことが多々あります。クセが強いほど、その傾向が強いです。
みなさんも経験が一度はあるのではないでしょうか?
「なんであいつは怒られないんだ、えこひいきじゃないか」と。
その怒られない側に入ると、非常にスムーズに仕事が進みます。逆に怒られる側に入ると、余計なパワーを使うことになり、お盆の海よろしく、グイグイと見えない力で足を引っ張られることになります。
かといって媚びへつらう必要もない
何もコミュニケーションを取るというのは、大きな太鼓を持って叩きまくることではありません。そして、媚びへつらう必要も、もちろんありません。このあたりは自分の心持ち一つではありますが、ヘコヘコすることはないです。
基本的には自分の意見をしっかり言えば良いのですが、それも相手との信頼関係がないとうまくいかないです。信頼関係があったうえで意見を言うと
「まあ、こいつが言ってるんだから何かあるんだろう」となりますが、信頼関係がないと
「こいつはダメ、まるでダメ。仕事が分かっていない」と頭ごなしに否定されることになります。
つまり意見の内容が否定されているのではなく、誰が言っているか、で否定されているのです。これはもったいないですよね。しかし、社会では往々にして「誰が」言っているのか、が重要になります。
くだらない相談から突破口を
上司というのは、部下から相談されるというのが大好物です。
「あのー、少しこの件について相談が・・・、A案とB案なんですが」
少し面倒くさそうな振る舞いをしながらも、上司の目はランランと輝いています。
「うーん、それはAのほうがいいんじゃないか」
したり顔で言ってくるので、どちらでも良いようなことを、あえて聞いてみましょう。
「なるほど、やはりAのほうがいいですよね」
ボソっと独り言のようにつぶやくとさらに効果はUPします。
本当にくだらないことで問題ありません。とにかく、何かを聞いてそれを受け入れて行動する、ということが大事。さらに、お礼に上司に缶コーヒーでも奢ったりしたら、泣いて喜びます。150円以上の価値は必ずあります。
「あいつは分かっとる」
上司からの信頼もグッと上がります。
まとめ
- 嫌な上司ほどコミュニケーションを
- 媚びへつらうこともない
- どうでも良いことを相談してみる
嫌いな上司に悩んでいる人は多いです。しかし、それでも「とにかく自分が能動的に動いてコントロールしてやる!」ぐらいの強い気持ちを持つことが重要です。
【いつも自分が損してる…と感じる人▼】
【小さいことがどうしても気になる人▼】