上司は残念ながら選べない
有名な話では、イチローも仰木監督に出会うまでは「振り子打法とかふざけすぎ」という理由で2軍生活を送っていた。
イチローもイチローで、そういった指摘をされても振り子を辞めなかったらしい。しかしその後、仰木監督に才能を見出されて一気に能力を生かすことができた。
世界最高レベルの能力があるイチローですら、上司がダメだと2軍選手。これは大きな事実である。
上司というのは、本当に運としか言えない。自分からは上司は絶対に選べない。しかし、どんなに上司が残念でも、
「超ハードモードです、むりゲー」
とあきらめてはいけない。周りに一人ぐらいはいないだろうか、嫌な上司なのにうまく接している同僚が。
嘆いている暇はない。自分もそっち側の人間に入る努力をサラリーマンならするべきだ。一匹狼で勝てるほど社会は甘くない。飲み会などで自分だけ呼ばれなかったとしても、全然平気という人は、こんなことしなくてもよい。
今回は、会社での上司に対する部下の振る舞い、特に20代の方の上司に対する接し方、最終的には、いわゆる嫌いな上司をコントロールすることを目的としている。
ただ単に「上司が嫌いです」とぼんやりしているヒマは、ない。
自分にとっての嫌な上司とは何だろう
人によってそれぞれ違ってくるだろう。
自分は何もしないで、ただ威張って突っ立ってるだけのクズや自分の責任を部下に押し付けたり、そもそも能力が著しく乏しい、などその理由は様々である。
しかし、おそらく大きな問題となっているのは「自分に対して好意的ではない」ということではないだろうか。
威張ってても、能力がなくても、自分に対して好意的ならば「意外と気にならない」ものである。同僚が「あの先輩マジでナイわー」などと言っているのを「まあ、あの人はクセがあるよね」とさらっと流せるようになる。
だって自分に関係ないから。
苦手だと感じる上司ほど話すしかない
とにかくコミュニケーションを取るしかない。子供ではないので、ある程度の妥協が必要だ。
女性に特に多いが、生理的にムリということもあるかもしれないが、「話すこともできないぐらいイヤな上司がいる」というのは周りから見ても、印象は良くない。「仕事なんだから、最低限のことはしろよ」と周りの人から思われているかもしれない。
つまり、喋ることもできないほど嫌いな上司は作るべきではない。これは出世を目指しているのなら、必須のことだと思う。まんべんなく、誰とでもそれなりに上手くやっていく。
なぜなら、ある地位より上に行こうとすると、本人がバリバリ仕事ができる、というより管理能力が重要だからだ。貴方を上に引っ張る上司は「自分より優秀ではなく、それなりに仕事をこなしてくれる」部下を求めている。
自分が選んだ部下が、「自分より優秀で売り上げの記録をどんどん更新していく」となると、前任者の仕事の能力が問われる。上司としてはそれを避けたい。
また「自分の言うことを聞く部下を出世させたい」と上司は考えている。そうしたほうが後々、日々の仕事がスムーズにいくからだ。
ただ、こういったことは大多数の人も、当たり前のように分かっている。それでもムカつく上司がいるのは間違いない。そういった場合どうするか?
コミュニケーション。
はるか昔から言われていることだが、本当にこれしかない。
ムカつく奴ほど喋っておく。
嫌いな上司が興味を持っていることだけを話しておけばいいだろう。クセが強い人が上司の場合、「同じ失敗をしても何故か贔屓にしている部下だけは怒らない」といったことが多々ある。クセが強いほど、その傾向が強い。
みなさんも経験が一度はあるのではないだろうか?
「なんであいつは怒られないんだ、えこひいきじゃないか」と。
その怒られない側に入ると、非常にスムーズに仕事が進む。逆に怒られる側に入ると、余計なパワーを使うことになり、お盆の海よろしく、グイグイと見えない力で足を引っ張られることになる。
かといって媚びへつらう必要もない
何もコミュニケーションを取るというのは大きな太鼓を持って叩きまくることではない。そして、媚びへつらう必要なんてもちろんない。このあたりは自分の心持ち一つではあるが、ヘコヘコすることはない。
基本的には自分の意見をしっかり言えば良いのだが、それも相手との信頼関係がないとうまくいかない。信頼関係があったうえで意見を言うと
「まあ、こいつが言ってるんだから何かあるんだろう」となるのだが、信頼関係がないと
「こいつはダメ、まるでダメ。仕事が分かっていない」頭ごなしに否定される。
つまり意見の内容が否定されているのではなく、誰が言っているか、で否定されている。これはもったいない。
くだらない相談から突破口を
上司というのは、部下から相談されるというのが大好物である。
「あのー、少しこの件について相談が・・・、A案とB案なんですが」
もう上司の目はランランと輝いている。
「うーん、それはAのほうがいいんじゃないか」
したり顔で言うので、どちらでも良いようなことを、あえて聞いてみよう。
「なるほど、やはりAのほうがいいですよね」
ボソっと独り言のようにつぶやくとさらに効果はUP。
本当にくだらないことで良い。とにかく、何かを聞いてそれを受け入れて行動する、ということが大事。さらに、お礼に上司に缶コーヒーでも奢ったりしたら、泣いて喜ぶ。150円以上の価値は必ずある。
「あいつは分かっとる」
上司からの信頼もグッと上がるだろう。
まとめ
- 嫌な上司ほどコミュニケーションを
- 媚びへつらうこともない
- どうでも良いことを相談してみる
嫌いな上司に悩んでいる人は多い。この記事が皆さんの嫌いな上司攻略に役立てていただけたら幸いである。