職場で「あの人は静かで真面目な人だね、面白みは全くないけど」と評価されている人は内向的なタイプです。例えば周りが「きのうの飲み会はお前が暴走して大変だったZE!!お前は今度からミルクしか飲むなYO!!!AHAHA!!!」などと騒いでいても我関せずと「ジッとパソコンを凝視している」感じ。
内向的な人は必要以上にコミュニケーションを取ったりせず、もちろん飲み会なんて基本的には参加しません。ただ仕事は真面目に責任感を持ってしているので、それなりに評価されています。ただその実、内側では限界ギリギリの精神状態に追い込まれていることもあります。
この記事ではそんな内向的な人の特徴と「合ってない仕事に就いたときの大変さ」について考察します!
向型の人は“深い思考”が強み。無理に外向的に振る舞うと自己否定になる
性格心理学者であり、性格傾向と働き方に関する研究を行う三枝志保氏は、内向的な人についてこう述べています。
「内向型の人は、外部の刺激を処理するための脳の働きが外向型とは異なっており、特に“社交的な場面”においては、非常に多くの情報を同時に処理しようとして疲弊しやすい。逆に、一人で考える時間や静かな環境においては高い集中力や創造性を発揮する傾向があります。大切なのは、無理に外向的な人間を演じようとしないことです。演じ続けることは、自己否定と同じで、心身ともに消耗を招きます」 (参照:三枝志保 性格心理学者)
このように、内向的であることは決して「劣っている」わけではなく、むしろ“合っている環境”に身を置いたときに力を発揮するタイプです。
内向的な人の特徴
静かな環境を好み、一人の時間を必要とする
内向的な人は、刺激の少ない環境に心地よさを感じます。騒がしい場所や人混みが苦手で、イベントや飲み会が続くと疲れてしまうタイプ。一人の時間で心身を回復する傾向があり、休日に誰とも会わずに過ごすことも珍しくありません。一人でいることがストレスにならないタイプです。
口数が少なく、初対面では壁を感じさせる
自分の考えを持っていても、それを積極的に外に出すのは得意ではありません。会話も「広く浅く」より、「狭く深く」を好みます。初対面の人とスムーズに会話を進めるのが難しいため、「無口な人」「冷たい人」と誤解されることもありますが、内心では相手をよく観察し、慎重に関係性を築こうとしているのが特徴です。
感情を自分の中だけで処理するため、表に出にくい
内向的な人は、怒りや不満、喜びすらも外に表現することが少ないです。職場で理不尽なことがあっても、「やられたらやり返す!倍返しだっ!!」などと大声で怒鳴ったり、すぐに誰かに相談することもしません。感情処理をすべて自分の中だけで完結させる傾向があり、それが長く続くと精神的にすり減っていく要因になります。
深く考える。逆に言えば、考えすぎてしまう
物事をじっくり考えることができるのは、内向型の最大の強みです。ただし、考えすぎるがゆえに決断が遅れたり、ネガティブな連想が止まらなくなるというリスクもあります。「あのとき、ああ言ったのはまずかったかも」「あの顔は怒ってたよね、明日職場で会うのが気まずい…はぁ」と、必要以上に自分を責めてしまうのです。
人と関わる時間が長いと極端に疲れる
内向的な人は、対人コミュニケーションによってエネルギーを消耗します。特に、複数人の会話、雑談、常に人と関わる環境では、精神的な疲労が一気に溜まっていきます。たとえ笑顔で対応していても、心の中では「早く帰って猫をなでたい」と感じていることが多いのです。
内向的な人が“合っていない仕事”に就いたときに起きること
内向的な人にとって、職場の環境はメンタルの安定と直結しています。外向型向けの職場、たとえば営業・接客・イベント系の仕事などは、内向型にとっては“常に緊張状態”で過ごすようなものです。
人とのやり取りが終わった後、どっと疲れてしまう。昼休みも気が休まらない。帰宅してもすでにクタクタなので何もやる気が起きず、そのまま寝るだけ。こういった消耗が続くと、やがて燃え尽き症候群に近い状態になります。
本人は頑張っているのですが、空気を読めない系の上司からは「もっと自分を出せ」「積極性が足りない」と評価が低くなりがち。結果的に、“仕事そのものより、人間関係に疲れて辞めていく”というパターンが非常に多いのが内向型の特徴でもあります。
また、内向的な人は「気を使う」のがデフォルトなので、自分の意見を出さず、何でも飲み込んでしまう傾向があります。その場を乱さない“いい人”を演じ続けることで、自分の限界を無視してしまうのです。
自分に合わない職場に就くと「自分本来の能力を発揮することができず」正当な評価を受けることができません。そのため、周りからの評価も低くなり、「自分はもっとできると思っていたけど、結局、あんな単細胞なやつにも負けてる…」と自分を責めてしまい、自信を失ってしまいます。
内向的な人に向いている仕事と働き方
すべての職場に内向型が向いていないというわけではありません。重要なのは、「自分にとってどんな環境が快適か」を理解することです。
内向型の人が持っている力は、集中力・観察力・想像力・丁寧さ・持続力。これらを活かせる仕事であれば、むしろ他の人には真似できない強さを発揮します。
たとえば以下のような職種は、内向的な人がストレスなく働きやすい傾向があります。
ライターや編集など、黙々と作業する仕事
ディレクターや小説家やクリエイティブな仕事
経理・事務・総務など、ルーティンを丁寧にこなすポジション
プログラマーやエンジニアなど、集中力を求められる職種
一対一で深いコミュニケーションが取れるカウンセリング系の仕事
美容師や整体師など、静かに人と向き合う技術職
また、働き方の面で言えば、在宅勤務やフレックスタイム制など、自分のペースで仕事が進められる環境は、内向型にとって非常に相性が良いです。自分のエネルギーの回復に合わせて動けるため、消耗を防ぎながら高いパフォーマンスを維持できます。
内向的な人が自分を守るために意識したいこと
最大のポイントは、「自分の限界を知っておくこと」です。
内向的な人は、周囲に合わせるあまり、無理をしていることにすら気づかないことがあります。「真面目に無理をしてしまう」のです。
また、内向型にありがちなのが、「みんなができていることが、自分にはできない」と思って自信をなくしてしまうことです。これは完全な誤解です。他人と自分とは「性質が違う」だけであり、やる気や能力の問題ではありません。「私はこういうタイプだから、違う道を選ぶ」という意識が持てると、精神的に非常にラクになります。
また、無理に“外向型のふり”をする必要もありません。最小限のコミュニケーションでも信頼を得ることはできますし、必要なときにだけしっかり対応できれば問題ありません。
これは間違いないことですが、誠実さとリスペクトを持って接することが何よりも大事です。
まとめ
内向的であることは、何かが劣っている証拠ではありません。重要なのは、自分の性質を正しく理解し、それに合った環境を選ぶことです。
一人で過ごす時間が必要なら、誰かに遠慮することなくしっかりと確保したほうがいいです。無理する必要はありません。
「向いていない仕事に就いたまま我慢する」のは、ストレスがたまって仕方ありません。「自分の能力が十分発揮できる仕事」をじっくりと探し、誠実にその仕事と向き合うことができるのが内向的な人の特徴です。
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