会社で10年も過ぎると、新入社員との年齢差は10歳ほど違ってきます。10歳も違ってくると「部下が何を考えているのか分からない症候群」にかかりやすくなります。10歳で済めばまだマシですが、20歳も違うと
「意味不明過ぎてちょっと怖ささえ感じる」のではないでしょうか。
ただ驚き、立ちすくんでいてはいけません。しっかりとした対策が必要です。
部下が何を考えているのか分からない原因
会社にいると、何を考えているのか分からない部下っていますよね。仕事をしているときはボーっとしているのに、飲み会になると張り切ったり、その逆の場合もあります。
または「無言でずっとなんか作業をしている」部下もいます。言われたことはしっかりするのですが「何を考えてその仕事をしているのか?良いのか?悪いのか?」全く分からないのです。
「仕事の調子どう?」と聞いても「はぁ、まぁ・・・」という気の抜けた返事。
上司世代からすると
「なんでもいいから元気よく返事をしてほしい」と感じますよね。しかし同時に部下としては
「うっせー禿げ」としか感じていない可能性が高いです。つまり「答えようのない質問」を上司がしている可能性が高いのです。
上司は「上司として部下に話しかける」ことを一生懸命していますが、部下にとっては「余計なお世話。仕事だけさせてほしい。あと体臭がキツイ」ぐらいにしか感じていません。
部下が何を考えているのか分からないときは、同時に部下も「あの上司は何を考えているのか分からない」とグーグルで検索しているのです。
つまり両者とも「お互いのことがよく分からずストレスを抱えている」という共通点はあります。
部下の考えが分かる上司はいるのか
そもそも、部下が考えていることを完璧に分かっている上司はいるのでしょうか。答えは簡単で
「いない」ですよね。
自分の好きな人や子供の考えていることも100%分からないのに、職場で会うだけの部下の気持ちなんて分かるはずがありません。誰しも部下の考えてることは分かりませんが、それを「気にしているかどうか」の違いはあります。
部下と100%考えをすり合わせるのは無理
部下の全員に対して「何を考えているのか分からない」とは思わないですよね。
「部下のうちの何人か」の考えていることが分からないのです。
100人の部下全員と100%完全に考え方をすり合わせるのは不可能に近い作業です。
部下のなかには「仕事とプライベートを完全に分ける」人もいますよね。この考え方を「ストロングスタイル」で持っている部下の場合。
上司のあなたは、週末の仕事終わりに部下の数人と飲みにいこうと考えています。自分と距離の近い部下2人に予定を聞くと「大丈夫です」との返答。そして「仕事とプライベートを完全に分ける部下」はこれまで、こういった飲み会に参加していないので「気を使って」あえて誘いませんでした。
しかし後日「仲間外れにされた」とストロングスタイルが周りに言っているらしいという噂を耳にします。「そうか誘えば良かったな」と思い、次の週にストロングスタイルを飲みに誘うと「ちょっと予定があります」と何の悪気もなくあっさり断られてしまいます。こういうことがあると「あいつは何を考えているのか分からない」という結論になります。
部下にもそれぞれ考え方がありますし、「自分とは生まれたころから合わない奴」もいるのです。話せば分かるとかそういう次元じゃないのです。「お互いを知れば知るほど分からなくなる」こともあります。小説みたいなことを書いていますが、事実、そうだと思います。
対処法:そこまで気にしない~理解しているという姿勢を見せる~
対処法としては「あいつは何であんな訳の分からないことをするんだろう」と悩む必要がありません。所詮は他人の考えていることなので、「分からないのが当然」なのです。
ただ「分からないからほっておくか・・・」という消極的な姿勢では上司としては30点といったところでしょうか。やはり管理する立場としては部下よりも、懐を大きく持つ必要があります。そのため本当は部下の考えていることが分からなくても「理解してるよ」という態度を取れば十分です。
変にすり寄る必要もないですが、完全に突き放してもダメです。相手のことを理解しているという姿勢をふわっと取っていると、部下のことが理解できるようになるかもしれませんし、そのまま分からないままかもしれません。
少しキレイな言葉でいうと「多様性を認めよう」ということですね。