文章力のない人がメールで仕事内容や作業手順を伝えると
「全く伝わらない」ことが多いです。
「結局、何が言いたいのか」全く伝わってこないのです。社会人になると、文字を使ったやり取りも増えてきます。そのときに文章力がないと、「仕事に支障が出る」こともあります。
ここでは文章力のない人が誰でも簡単に上達する方法を交えてお伝えします。
特に社会人で文章が苦手だと、仕事の評価にもつながってくるので真剣に悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
それでは「文章力だけが取り柄」といわれている著者が、読みやすい文章の書き方についてご紹介します。
なぜ文章力がないのか
文章力がない人の原因は、次の3つが挙げられます。
- 大事なことが分かっていない
- 文章を読んでいない
- 言い回しがくどい
それでは一つずつ見ていきましょう。
大事なことが分かっていない
これは基本的な点ですが、文章を書くときに「何を一番伝えたいか」を分かりやすくする必要があります。そのためズバッと簡単な単語と言い方で、「最初か一番最後に大事な点を書く」ようにします。
何だったら最初に一番大事な点を書いて、最後にもう一度、同じ内容を書いても問題ありません。
そういたときは「繰り返しになりますが・・・」と付けると、相手からも「よっぽど重要なことなんだな」と理解されます。文章を書くときに、分かりにくい言葉を使うと一気に読みにくくなります。
例えば「賛成しかねます」という言葉。
読んだときに一瞬、「賛成なのかな?」と思ってしまうのです。「賛成しかねます」の「しかねます」まで読まないと意味が分かりません。そのため素直に「反対です」と伝える必要があります。他人は文章をそんなにじっくりと読みません。そのためより簡単な言葉は使うようにします。
最初に強い言葉で「反対」と自分の立場を表明してから、理由付けをしていきましょう。
他人が文章を読むときは、細かなところまで全く読んでいません。「ざっと読んでいる」ので、簡単な言葉でストレートに表現する必要があります。
たまにヤフーニュースのところで、「個人ブログ」が掲載されていることがありますが、「ひどい文章のとき」ありませんか?コメント欄を見てみると、記事の内容どうこうよりも文章そのものに対する批判が多いときがあります。
「何が言いたいのか分からない」「最後まで読んで損した」など。中学2年生でも読んで理解できる文章じゃないと、そもそも文章を読んでもらえません。
読みにくい文章になる原因としては次の3点が挙げられます。
- 自分の感情が入り過ぎている
- 頭を良く見せようとして難しい単語を使っている
村上春樹のエッセイを読んでいると「文章を書くときは音感を大事にしている」と書かれていました。文章にもテンポがあり、読んでいて心地よいリズムのようなものがあります。
このリズムが悪いと、読みにくい文章になってしまいます。文章のリズムは実際に声に出して読んでみると分かりやすいです。
文章を読んでいない
自分に文章力がないと悩んでいる人は文章に対して嫌悪感があるので、普段から文字を読んでいません。読んでいたとしても、スマホで軽く文字を斜め読みするだけです。
スマホでニュースや芸能記事を10秒ぐらいで読んで、「何となく」分かった気になっている人が多いです。1,000文字ぐらいの原稿を10秒だけ読んで完全に理解するのは不可能です。
こういった「クセ」が付くと、いざ自分が文章を書く段階で「何も書けない」のに気づくことになります。
上手に唄おうと思ったら、とにかく唄わないと上手くならないですし、サッカーが上手くなりたいと思ったらボールを蹴らなければいけません。
文章力も一緒で、取りあえず文章を読まないと「良い文章も悪い文章も分からない」です。
普段から文章を読んでいると、文章の構成や言葉の使い方を真似できるようになってきます。
言い回しがくどい
文章力がない人のなかには「余計な文章が多い」人がいます。言い訳のような補完的な文章が多いのです。
例えば「私はA案に関して言えば、賛成という立場の認識です。ただ個人的には賛成はしていますが、あくまでも一般論として捉えている段階であり、実際の行動などに移るときには会社の方針などに従うことになるかもしれないのでご留意を。」
このような「余計な単語や文章が付いている」人も文章力がありません。言い回しがくどい人は、断定した文章を書きません。
「など」を頻繁に仕様します。また文章の最後がで・ます調ではなく「文章が上から目線」になる人も多いです。
言い回しがくどいと、真意が全く伝わりません。
上記の例文で言えば「私はA案に賛成です。ただ会社の方針により変わる可能性もあります」というように文章をスッキリさせます。「ご留意を」といった相手に投げかける言葉も必要ないですし、「個人的に」もいらないです。
社会人のメール連絡のやり取りでは「事実だけを完結に済ませる」のが必須となります。
文章力がない社会人でも練習すれば必ず上達する
20代といった若い人の場合、文章力がなくても落ち込む必要はありません。練習していくと、必ず上達します。これには学力の差は関係ありません。
上達する一番良い方法は、メールで仕事の連絡事項を「皆に周知する」練習をしたほうが良いです。電話では1分で終わる作業ですが、あえてメールで送ってみるようにしましょう。
電話で伝えるときは、言葉の順番や言い回しはそこまで気にしません。ただメールになると、物事を伝える順番を構成しなければいけません。
毎回このように頭を使って文章を考えていくうちに、自然と「文章を書く流れ」が掴めます。過去何人も
「なんだこのメールの文章は・・・」という新人はいましたが、半年もするとそれなりに社会人としての文章が書けるようになっています。
上達するのに一番良いのは「社外とのやり取り」をメールや書類で経験するのが最も効果的です。集中力が違います。「失敗したら結構デカイ」状況で文章を書くと、文章力がない人でもネットで文章の書き方を調べたり、何度も校正作業をします。
プレッシャーのかかるなかで仕事をすると一発で覚えますよね。
つまり現在、文章力がないと悩んでいる人がいたら、それは「今まで文章を書く必要がなかった」ともいえます。誰しも環境には慣れるので、繰り返し文章を書いていけば自然と文章力もついてきます!
まとめ:本を読んで文章を書きまくるのが上達のコツ!
文章力がない人に共通しているのは、「今まで活字に触れてこなかった」という点です。社会人の場合は重要な契約や確認事項はすべて書類でします。また社内でもメールでのやり取りは頻繁に行います。
そんなときに文章力がないと、悪目立ちしますよね。ただ文章力がない人でも、本を読んでとにかく文章を書きまくると自然と上達します。
自称・文章にうるさい系の人はやたら細かい点まで注意してくることもありますが、文章力は「最低限身に付ければOK」です。
ライターとして働く場合は別として、社会人になって場数を踏めば文章力は誰でも上がるので、悲観することなく文章を読んで書くことが大切です。