世の中には「実の母親が嫌いで仕方ない」という人が結構います。母親の顔を見るたびにムカムカしてしまい、口も利けない・・・。
普通の一般家庭では母親が嫌いといっても、それはあくまで常識的な範囲です。
母親のことが嫌いと悩んでいる人は「本当に顔も見たくないし、生理的に受け付けない」というレベル。
なぜ母親のことが嫌いになってしまうのか、その原因と対処法です。
母親のことが嫌いな原因は
母親が嫌いな原因は、幼少期からの母親との関係性です。小さなすれ違いが積み重なっていき、大人になるころには母親のことが嫌いになっていきます。
通常はどこの家庭でも「反抗期」というのがあります。中学から高校生ぐらいにかけては、ほとんどの子供が親に反抗的になります。
しかし反抗期を過ぎても母親が嫌いのままだと、ずっとその状態が続く可能性が高いです。子供にも原因がある場合もありますが、母親が嫌われているのは
「母親に責任があります」。
そして母親が子供に嫌われる主な理由は次の3つです。
①子供を褒めていない
子供が母親を嫌いな原因で一番大きいのは「褒められたことがない」からです。褒められたこともない人のことを好きになるほうが難しいです。
母親は自分が産んで、赤ちゃんから今まで自分が育ててあげたと思っていますが、子供の記憶では赤ちゃんのころの記憶はありません。物心ついてからが、子供の人生の始まりです。
そして子供が物心ついたころから「母親に全く褒められていない」と、自己肯定感が低くなります。子供の自己肯定感が低くなると精神的に不安定になりやすく、家庭内で安定した生活をするのも難しくなります。
つまり「家の居心地が悪い」のです。そして家の居心地が悪い原因を考えていくと「母親」に行き着くのです。
家の居心地が悪いと子供は精神的に不安定になります。この状態になると、母親との関係性も悪くなり、母親もそんな精神的に不安定な子供を褒めなくなります。
卵が先かニワトリが先かという話で言えば、「母親が褒めていない」のが先です。子供の自己肯定感が低く精神的に不安定な状態にあるとすれば、母親に責任があります。
②自分の考えを押し付けている
次に母親は自分の考えを子供に押し付けてしまいがちです。さらにその考えを押し付けている理由が
「世間からよく見られたいから」という場合が多いです。つまり世間体を気にして自分の考えを押し付けているのです。
当然ながらこういう姿勢は子供から見透かされています。
そして子供は「自分のためじゃなく、母親は母親自身のためや世間体のために考えを押し付けている」と考えます。
「自分のためを思ってない人って何?」と子供は考えます。自分にとって何の意味があるんだろうと。そして中学生ぐらいになって冷静に周りを見てみると
いわゆる「自分が想像する良い母親」が大勢いることに気がつきます。
「あれ?自分の母親とは違う・・・」と比較します。そして自分の母親を思い浮かべると
「自分の考えだけが120%正しい。異論は認めない」という考え。しかもその考えが「合理的で正しいもの」だったらまだ良いのですが、そんなことは全くありません。
母親の考えが絶対に正しいということは「ありえない」です。いろいろな考えがあるこの世の中で、母親1人の考えが正しいのだったら、そんなにラクなことはありません。
③所有物だと思っている
子供に嫌われている母親は、自分のお腹の中から子供を産んで育ててきたので「自分の所有物」と考えています。この考え方は「子供の人格を認めていない」ということにもつながります。
この考え方は母親の大きな間違いで、子供と母親とは別の人間です。ましてや所有物ではありません。子供にも子供の考えがあります。子供に嫌われている母親は、この辺りについて理解していない場合が多く
「私が産んで育ててあげた」と過剰に自分のほうが子供よりも上の存在だと考えています。
所有物だと思っているため「褒めることもしない」ですし「自分の考えだけを押し付ける」のです。そういったことが今後、自分と子供との関係にどういった影を落とすのかを全く理解していません。
もしかすると「子供はずっと小さな子供のまま」と勘違いしているかもしれませんが、直ぐに大きくなり自己主張もできるようになります。
そして子供から意見を少しでも言われると、「所有物から意見を言われた」と感じてヒステリックに怒ります。
このときに「今まで育ててあげたのに!」となぜか過去のことを現在に出してきます。「じゃああなたは子供に愛情を注いで育てましたか?」と聞きたいですね。
猫や犬を育てているわけではなく、相手は意見を言える人間なんだという認識が、嫌われる母親にはありません。
【対処法】嫌いな母親とどのように接したらいいのか
それでは母親が嫌いな人はどのように母親と接したらいいのでしょうか。これは自分が母親とどのように今後接していきたいかによります。対処法としては
- 母親と近づきたくない人
- 母親と仲直りしたい人
に分かれます。具体的にどのように対処するのか見ていきましょう。
母親と近づきたくない人
まずは母親のことが嫌いでどうしようもなく、絶対に近づきたくない人の対処法です。母親の顔を見たくないという人は、一刻も早く母親と距離を取ったほうが良いです。
物理的な距離を取る必要があります。具体的には家を出て一人暮らしをしたほうが絶対に良いです。
母親ともいえど、結局は他人です。母親にとらわれないで一日でも早く自分の人生を歩んだほうがスッキリします。
世の中にはどうしても「分かり合えない人はいる」ものです。それが偶然自分の場合は母親だったと思うほかありません。
次のステージへと切り替えて、自分の人生を歩み始める必要があります。離れたほうがあなた自身のためでもありますし、母親のためでもあります。
母親と仲直りしたい人
母親と仲直りしたい人も「まずは一旦離れてみる」ことをオススメします。そして1年ぐらい経ってから一度会ってみましょう。
ただここで注意したいのが「母親は恐らく良い母親になっているのではないか」と期待することです。
期待値を上げてはいけません。その期待は裏切られる可能性のほうが高いからです。自己肯定感が低くなると、「妙に相手に依存(期待)してしまう」ので、そこまで期待しないほうが良いです。
人間そんなに変わりません。相手に期待するよりも、自分が精神的に強くなって、嫌いな母親だけど許すぐらいの気持ちがないとキツイです。かなり難しいですが。
実際に母親と再会する前に、海外ドラマ「suits season6 の12話」を見てみてください。この回では母親と仲の悪い主人公が母親と再会して食事をするという内容です。
ぜひドラマを見て、「どんな感じになるか」というのを確かめてみてください。
子供に嫌われている母親はどうしたら良いのか
それでは嫌われている側の母親はどのように子供と接したら良いのでしょうか。まずは「子供と自分は別人格」という自覚を持つ必要があります。
そして子供の考えも尊重しなければいけません。自分の考えだけを押しつけて「子供の考えを軽視」してはいけません。「子供のくせに」などと考えているようなら最悪です。
母親が自分の考えを変えないと、お腹を痛めて産んだ子供と一生仲が悪い状態になります。
ただ人間なので、誰もが間違えることはあります。大事なのはその後です。子供は何歳になっても母親からの愛に飢えている可能性が高いです。
それほど「母と子」の関係性は強いのです。理屈ではありません。
また「できれば母親が折れる」必要があります。ただ子供に過度に「私のこと嫌ってる?」「どうして?」としつこく質問するのも避けたほうがいいでしょう。
「私のこと嫌い?」と聞いたら、返ってくる返事は「うん死ぬほど嫌い」と言われるか「いや嫌ってない」の2択になります。母親が子供に「自分のことを嫌いかどうか」を聞いている時点で「嫌っている」と言われる可能性が高いです。
わざわざ自分で自分を追い込む必要もないでしょう。
母親の場合も「いったん子供と離れる」のが大切です。今までは子供と距離感が近すぎたかもしれません。一度離れてみて冷静に考えるようにしましょう。
もし「誰にも母子関係について相談できない」ならそれは不幸なことなので、専門のクリニックに行って話してみてもいいかもしれません。
そして今までの子育てや自分の考えていることを医者に話してみると、モヤモヤが解消されることもあります。誰にも子育てについて相談できない状態では、子供との関係性も上手にいきません。
そして一度子供と離れたら、子供と仲直りをしたい場合は「子供からの連絡を気長に待つ」ようにしましょう。また年に一度の誕生日に「おめでとう」とラインか手紙を送るぐらいがちょうど良いです。
文字にするといつまでも残るので、「良いこと」は文字にするようにしましょう。
まとめ:母親が嫌いな人は一度離れてみよう
母親が嫌いな人は意外と多いです。また母親のことが嫌いということで悩んでいる人もいます。そんな人は「とりあえず母親と離れる」のをオススメします。
近くにいてもイライラするだけなので、何も良いことがありません。
母親も自分も一緒に住んで生活するのに向いていなかっただけです。母親と離れて一人で生活をすると気持ちもスッキリして、今まで母親との関係で悩んでいたのが馬鹿らしくなります。
一度離れてみて、会うにしてもお互い冷静になってから合ったほうが関係が改善される可能性はあります。