イタリアでは年金受給年齢が引き下げ(65⇒62)!まさに逆転の発想

2019年4月からイタリアでは、年金の受給開始年齢が65歳から62歳に引き下げられました。日本では現在65歳から受給ですが、受給年齢の引き上げは避けられそうにありません。日本だけでなく、世界的な流れから見ても年金受給年齢は引き上げられる方向になっています。

そんななか、イタリアだけが「世界の逆をいく政策」を打ち出しました

年金受給年齢を引き下げて、イタリアではどのような影響が出ているのか、また今後の影響はどうなるのでしょうか。

イタリア

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年金受給開始を引き下げてイタリアはどうなった?

イタリアで年金受給開始年齢が引き下げられると、まず現在62歳から64歳までの人が「大量に退職」します。これは当然で、62歳から年金がもらえるとなれば退職が増えるのは予想できますよね。

すると「労働人口が減る」ことになります。ただ高齢者の労働人口が減れば、その分、現在失業している若者へと仕事が流れるのが予想されます。

しかし政府が「バラマキ政策」をしているので「金利が上昇」します。金利が上昇すると、企業が抱えている「借金の利息が増加」することになり、利息の支払いをするため新規雇用を控えるのです。

そのため今まで100人で働いていた会社で10人の高齢者が辞めると、新たに10人を雇用するのではなく7人だけの雇用になります。残りの本来雇用されるべきだった3人の給料は銀行への利息の支払いへと充てられます。

また金利が上昇すると、企業は借金をして設備投資もしなくなります。誰しも高い利息は払いたくありません。

この流れが悪循環となり、現在イタリアの経済はすでに悪化しています。(イタリアの金利が上昇)

2017年の時点で、GDPに対する負債の割合がギリシャに次いでユーロ圏で2番目に悪くなっています。(ギリシャは約180%、イタリアは約130%)

このような状況なので、ユーロは円に対して価値を下げ続けています


(6/21より直近1ヶ月の日足チャート)

さらにユーロからも「財政をしっかりしないと制裁をしますよ」と言われています。日本なら「制裁」と言われただけで「ジャンピング土下座」をして音速で財政健全化に向かうと思いますが、イタリアは違います。

ユーロのことは無視です。逆に対決姿勢を見せています。

今回の年金受給年齢引き下げでイタリアでどのような影響があるのかを簡単にまとめると

  • 高齢者はハッピー
  • 負担は若者へ
  • イタリア経済悪化

ということになります。ただ政策を実行した「五つ星」は幅広い世代から支持を集めている様子です。これは負担を受けているハズの若者にも「ベーシックインカム(正確にいえば失業保険のようなもの)」政策を打ち出しているので、それが功を奏していると予想できます。

ただベーシックインカム制度が人気を集めるということは、「経済が相当疲弊している」ことの裏返しでもあります。

数年後のイタリア財政がどうなるかに注目!

4月から年金の受給年齢を引き下げるとともに「ベーシックインカム」もイタリアは実施しています。

世界的には「年金受給年齢の引き上げ」に向かっているのか、イタリアだけが「真逆」の政策をしました。

ユーロのなかでもイタリアは経済規模が大きいだけに、「経済破綻」が起これば世界中に影響が出るのは必至です。ただ難しいのは「悪影響がいつ出るのか」というのが分からない点です。

これは「中国経済は崩壊する」と10年前から言われているのと同じ感覚です。「いつ崩壊するか?」というのが予測できなければ何の意味もありません。

自分である程度予測して、その予測に応じて行動を取る必要がありますよね。今回のイタリアの年金受給年齢引き下げは大きな政策の変換です。

今後、ユーロの経済を見るときは「イタリアに要注目(悪い意味で)」となります。

参照:REUTER(Italy government approves flagship welfare reforms)THE LOCAL(Italian government approves overhaul of welfare and pensions)

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