ドローンが注目されるようになってから数年が経ちますが、ようやく産業利用が進んできている様子です。経済産業省のホームページを見ると、プラント(大きな工場)の保安のためにドローンの活用を推進しています。(※参考:経済産業省(プラント保安分野におけるドローンの安全な活用の促進に向け、「ガイドライン」と「活用事例集」をとりまとめました))
徐々にドローンの活用が増えてきているのが分かります。ただ今後の課題は「安全性」に尽きます。
ドローンの産業利用で点検がラクに
ドローンの産業利用で大きなメリットは「点検がラクになる」ということです。これはプラントだけでなく、例えば大きな橋や高架下などの点検にも利用できます。
「点検がラクになる」というのも
- 危険な場所の点検
- 目視でできるような点検
の二つをドローンですることによって大きな作業効率の改善、そして作業員の安全性も向上します。プラントなどの点検は非常に大切ですよね。高い場所の点検に「わざわざ作業員が行く」のも危険が伴います。また「点検」と言っても「目視で出来るレベル」で、済ませることができる場合もあります。
ドローンを飛ばしてカメラで表面を確認し、異常が見つかったら作業員が自力で確認するというイメージですね。5Gの時代になると、ドローンのカメラの映像を見ながら遠隔で確認し、直ぐにドローンを操縦している人にも連絡ができます。5G時代とドローンの産業利用の相性は良さそうです。
ドローンの産量利用で緊急時の対応も少人数で可能
ドローンの産業利用でもう一つの大きなメリットは「緊急時」の点検がドローンで出来るということです。例えば大きな自然災害があったときに「何か異常がないか」ドローンをぶいーんとプラントの上空に飛ばして「異常がない」と分かるだけでも随分違います。
さらにプラントの一部が損壊し、「煙」など目に見えて異常がある場合もドローンを近場まで飛ばして「大体の損壊の程度」を知ることができます。これも非常に大きな役割ですよね。
ドローンがあると、緊急時には少人数でプラント全体の「大まかな」点検が可能になります。
ドローンの課題は何と言っても安全性
ドローンの産業利用については「これから」な部分が大きいですが、今後は「セキュリティ」分野にもドローンは活用されるのではないでしょうか。防犯カメラの代わりにドローンを自動で飛ばして監視することもできそうですよね。
ただこういった場合に「いつも日本では大きな問題」になるのが「安全面」です。噂によると「ルンバ」が日本で流行する前に、ある会社が似たような商品を開発していたらしいです。それが役員会で「仏壇に当たって線香やロウソクが倒れて火事になったらどうする?」という指摘で商機を逃したという都市伝説もあるほどです。
このように日本で「しっかりと産業用として」ドローンを使用するときには「めちゃくちゃ高い安全性」が求められます。例えば、ドローンを飛ばしている最中に何らかのアクシデントがあり、「人に当たったとき」の対処についてかなりの安全性が必要になります。
ドローンに興味がある人も多いと思いますが、正直なところ「仕事として使えるようになるのはもう少し先」な気がします。
